最初で最後のセレナーデ





眠りにつく前より悪化した頭痛と体の重さを無理矢理抑えて通学鞄に手を伸ばすと、校内で拾った日記帳を取りぱらぱらと捲る。
女性が書いたらしく癖が少々見られるも、達筆と呼べる綺麗な字で毎日の出来事が記されていた。


流石に勝手に読むのは悪いと言う思考が働き、極力文字に目を通さない様に意識をする。


——これ、どうするかな。


返すべき持ち主が見つかったわけでもない。
だからと言って拾った物を捨てるのも持ち主に悪い。



行き場のない日記帳を鞄にしまうと、布団へと倒れ込み再び深い眠りへと落ちた。