「ふふ、蒼葉くんから聞いただけですよ。とても仲の良いお友達が居るんだと聞きました」
「あ、…あぁ、だからか…吃驚しました。蒼葉から聞いてたんですね」
灰里は直感した。
この人は話しにくい…けど、それには理由がある。自分と何か似た物を感じるからだ——と。
「でも、——あ、そう言えば今日はゆっくりしてる時間がなくて…ごめんね、蒼葉くん、灰里くん。また、どこかで」
「おう、またな。夜弥さん」
彼女が視線を落としたのはピンクを基調としたシンプルな腕時計。
今日は用事があるらしく、颯爽とした足取りで蒼葉たちが来た方向の道へと向かって行った。
