ーーーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーー



「おはよー!!」


「ちょっ、うるさいって。もう少しボリューム下げて」



隣から叱られるあたしは朝からテンションアゲアゲだ。


「咲希(サキ)は本当、朝機嫌悪いんだねっ」


「凛香(リンカ)はうるさいくらい元気だね」


「えっ。それってあたしのこと貶してる?」


「そうとも言うかもしれない」



学校まで歩く道の途中、咲希とたまたまバッタリと会った。
だから声をかければ…うるさいと言われる羽目に。


「凛香、あんた何かあったんでしょ」


「…はっ!何でわかったんだ!咲希…もしかしてついに…」


「…ついに?」


「ついに!人の心を読み取るという術を身につけたのかっ」


「…そんなバカなことあるわけないでしょ」



呆れた目で見られるあたしは今、まさに
哀れという言葉がピッタリだと思う。


「ですよねー…そんな目でこっち見ないで虚しくなるから」