「中途半端な気持ちでいても邪魔なだけだ」
「だよね、足手まといになるのはごめんだ」
「──は遊びで居るとこじゃねぇ。わかってんだろ？」
その言葉にコクリ、と首を縦に振って言葉を被せた
「わかってる。だからあたしは、─────」
そこで一度言葉を切って、続けた
「──の──になるために。」
そう言えば、「凛香もちょっとは大人になったじゃねえの」それだけ言って、雑にあたしの頭を撫でた。
ーーーあの日のことを思い出して少し、
涙が零れ落ちそうになる。
「今日だけは俺の胸貸してやるよー」
あたしの向かいにいた蓮はあたしの隣へと移動する。
引き寄せられて蓮の胸に頭を預ければ、心臓の規則正しい音が聞こえた。
その音に安心するかのように
ゆっくり重い瞼を閉じて眠りについた。
眠りに堕ちる直前に、悲しい声で呟いた蓮の声が聞こえた気がした。
「辛いなら辛いって言えばいいのにね～……」
