お互いソファーに座りテーブルを挟み、向かい合う。

優しいお兄ちゃんみたいな目で見てくる蓮はあたしが話し出すのを待ってくれている。



さっき用意した温かいココアを口の中に流し込み、語りだすように声を出した。



「あたし、───ようと思うんだよね」


「─から──んだろ?」


「うん、」


「俺もそっちに賛成だ。いつかは───いけねぇ。次の──は決まってんのか?」


「そうだよね。一応、決まってる」


「そうか。──てもたまに行けばいい」


「うん、でも寂しいな」




この部屋の中はあたしたちの声しか聞こえない。
蓮の目から逃れるように少し俯いた