ほんとにもうっ!
20歳にもなって大人げないな。
そんなことを考えつつ、冷蔵庫に向かってフローリングを歩く。
冷凍庫からハーゲンダッツを取り出し、上に付いているフタをパコッと外して白いバニラの真ん中をスプーンですくう
口に運びパクっと食べる。口の中にバニラの風味が広がって溶けていった。
ハーゲン様、今日もあたしの幸せの源になってくれてありがとう!
もうっ大好きだ、ハーゲンさまー
ぐふふっ。ハーゲン様を食べるのはあたしの幸せ~美味しすぎ!
………じゃなくて。
いや、ハーゲン様はたしかに大好きだ。美味しすぎるし、あたしを幸せにしてくれる。
けど、今回は口の中にバニラの風味が広がって溶けていくことはなかった。
それ以上に、口に運びパクっと食べることすら出来なかった。

