佐伯さん




「痛かった!今はだいぶマシだけどね」


「それはよかったじゃねえの」



うん、よかった

痛みが和らいでくれて助かったよ。



…ん?
待てよ、全然よくないじゃないか!


「よくないじゃないかっ…小指をぶつけたことに変わりはないんだ!」


「そんな自慢気に言うことじゃねえよ。つーか、うるせえよ。耳が潰れるじゃねえの」


「うるさい、だと!?今日学校でも言われたよっそんなにうるさいのか、あたしは!」


「うるせえって~あぁ俺の耳がぁ」



なんて言いながら蓮は泣き真似をする。