「こっち見んな」




高橋くんらしくない瞳と言葉。
それに加え…、


いつもより数倍も低い声のトーンに

珍しく焦ってしまった。





窓から入ってくる生暖かい風は今の季節を表しているようで、



けれど
その風が今のあたしにはとても冷たく感じて。




それがあたしの心に余計、


恐怖と不安を巡らせていた