俺、猫。



「つまりだ。君の宿主は少年と別れたのだよ」
「別れた・・・」
「カノカレではないということだ」
「マジですかっ?」
「・・・嬉しそうだな」


そりゃそうだ。

つまりはあの忌まわしい小僧がうちに来なくなるということだからな。

これで、俺の飯も元の量に戻るってわけだ。




「だが、君のお気に入りのお譲ちゃんは・・・・どうなんだろうな」
「・・・・あんな小僧。すぐに忘れるでしょう」
「そんなもんかねぇ」


そんなものさ。


人間というのは自分の都合の悪いことはすぐに忘れる。

例えその日に泣いていようが、しばらくすれば何事も無かったかのように、それだけを飛ばした日常に戻る。

「人間も充分な畜生だ」

「人間みんながそうでないこと。君が一番分かっているのではなかったか?」


ネコ島さんはそういうとまた、ため息をついた。

「・・・そうですね」

確かに。
前に世話になっていた家とは違う。

まあ。あの家が酷いだけなのだろうが。