上を向こうとしたとき…

「 よっと! 」

!?

 上から声が聞こえたかと思うと声のした方から人が降ってきた。


     「「 えぇっ 」」
      !! バンッ!!

 シンヤが下敷きになる形で
 上から降ってきた人物はニコニコ笑いながら問いかけた。

「 あー ごめん!ごめん!大丈夫? 」

「 あぁ…はい。大丈夫です… 」

 5階ほどの高さから落ちてきた人物に大丈夫?と気遣われる。
 よく見ると少年は自分と同じ年か一つ下ぐらいだった。
 下敷きになったとは言え、この少年はギリギリで減速し、衝撃をなるべく抑えたのだ。
 しかも、背中にはギターケースを背負っている。

普通じゃない…

 とっさにそう思い、警戒する。