恋のお相手は小さな男の子




「っていうか、誰か知らないけど『はっち』っていう人が全部悪い!その人のせいで私が余った様なもんなんだから!」



そうだ!私が落ち込む必要は無い!


全部、全部、ぜーんぶ、その『はっち』って人のせいなんだから!


もし遅れてやって来たら、文句の1つや2つ言ってやるっ!


来ないかもだけど……。



若干意気込んだ所で、手だけを洗って外に出る。


と、その瞬間目を大きく見開いた。



「な、ななな何で!?」



吃りまくる私の目の前で私同様に目を大きく見開いて驚いているその人。



「いや、俺の方が聞きたいし」



そう言ってくるのは、こんな所で出会う可能性が限りなく低い佑真君だ。


佑真君はどうやら使用中だった御手洗いに入っていたらしい。そして、私と同時にドアを開けたっていう偶然っぷり。



「わ、私は、……合コンよ!」


「ふーん。葉月に似合わねぇ」



ちょっとどや顔をしてみたが、佑真君はしらけた顔のままでそんな発言をぶちかます。