そして、タレ目さんが隣に居るロンゲさんへと声を掛ける。
「あれ?はっちは?」
「あれ?さっきまで居たと思ったんだけど。便所じゃね」
ロンゲさんの凄く適当な返事に首を捻るタレ目さん。
が、直ぐにお洒落さんが、
「まあ、直ぐに来ると思うよ」
という何とも適当なフォローを入れた。
ハッキリ言おう。
もう一人は絶対来ない気がする。
少しすると直ぐに、楽しそうに弾む会話。
そしてその輪の中に入れない私。
居心地わるっ!
「夕香。私、ちょっと御手洗い行ってくるね」
夕香にそうコソッと耳打ちすると、逃げる様に御手洗いへと向かう。
御手洗いに行けば、2つあるドアの内1つが使用中。
空いている方のドアノブをガチャっと回した。
中に入った瞬間、盛大な溜め息が漏れる。
「やっぱり、合コンは私にはまだ早かったんだ。馴染めないし」
鏡の前で肩を落として漏らす独り言は、酷く弱々しい。
が、直ぐにぶんぶんと頭を横に振った。



