「三浦先輩、告白されるんですか？」
「うん。してみようかな。……って、僕の友達の話だからね！」
「そ、そうですか」
慌てて、友達を押してくる三浦先輩。
寧ろその慌てようが怪し過ぎる。
絶対自分の事だよ、……これ。
じとっと見つめていると、三浦先輩がふわっと微笑む。
「葉月ちゃん、ありがとう。参考になったよ」
三浦先輩のふわふわとした笑顔は健在で、それに思わずドキッとする。
けど、これはまだ好きだからのドキドキじゃない。
本当、思わずってやつ。
だって、私が振られた理由が凄くハッキリしたから。寧ろ、三浦先輩の恋の相談相手になってスッキリした。
私は三浦先輩にとっては恋愛対象外。
ペットみたいなものだった。
でもそれは、……ずっと好きな人がいたから。
その好きな人以外は恋愛対象に入らないんだって事なんだと思う。
だから私じゃなくても、三浦先輩の好きな人以外は誰が告白しても振られたんだ。
ずっと前から好きな、相良先輩以外は。
