振られる前は、私からどんどん話し掛けてた筈なのに。
しかし三浦先輩はそんな私の言葉なんて気にしてないのか、ふわっと微笑むと、
「もう。葉月ちゃんは可愛いから、一人でいたらナンパされちゃうよ。危なっかしいな、葉月ちゃんは」
そう言って手を伸ばし私の髪の毛を指ですく。
出たっ!
私が勘違いしちゃった行動が!
「またまたー。そんなお世辞を」
へらっと笑ってそう切り返してみせるが、内心は心臓がバクバク鳴ってたりする。
でも、私のこの切り返しは間違っていない。
三浦先輩は好きな人だからその人の髪をすく。というわけじゃないのをもう知っているから。
好きだから可愛いと言う。ってわけじゃないのをもう知っているから。
だから、この返しが一番正解だと思う。
だが私の返しが気に入らなかったのか、三浦先輩が少し唇を尖らせた。
「お世辞なんかじゃないけど。本当に可愛いよ。りすみたいで」
うん。
やっぱり『りす』じゃん!!
「……あ、…ありがとうございます」
思い切り笑顔がひきつる。



