慌てて目を逸らそうとしたが一歩遅かったらしい。
「葉月ちゃん!何だか久し振りだね!」
そう言いながら笑顔で私の方へと歩いて来る三浦先輩。
目を逸らす事に失敗した私は、引きつった笑いを浮かべるしかない。
しかも三浦先輩は、「ここ、良いかな?」なんて微笑んで、テーブルを挟んだ私の前の席にストンと腰を下ろす。
私はどうぞ…なんて一言も言ってないのにだ。
逃げてしまった幸せをもう一度探しに来てみれば、今一番会いたくない人に会うという結末なんて誰が予想出来ただろう。
もう、……すっごいついてない。
そんでもって、……めちゃくちゃ居心地悪い。
対面して座って無言でいるわけにもいかず、何かを話さなければならない空気に押されて三浦先輩に顔を向けると、渋々重い口を開く。
「み、三浦先輩は、一人でぶらぶらされてたんですか?」
「うーん。まあ、そんなとこ。葉月ちゃんも?」
「ま、まあ、そうですね」
久し振りの三浦先輩との会話は、明らかに私だけがぎこちない話し方をしている気がする。



