「私は『高橋佑真』が好きなの。勘違いなんかじゃないんだから」
「……ほんと、……馬鹿。俺なんかより格好いい奴なんかいっぱい居るのに」
そう言いながら、私から顔を逸らしてしまった佑真君の表情は分からない。
でも私にとっては、佑真君が誰よりも一番格好いいんだ。
「それでも佑真君が良いの!佑真君が好きなの!佑真君は私の恋愛対象なの!」
「恋愛対象って……」
「悔しいけど、会った時からずっと私の恋愛対象に入ってたよ」
公園で一人で泣いてる私に声を掛けてくれた瞬間からずっと。
小学生だから恋愛対象外だって思い込もうとしても、無理だったし。
それ程までに、あの時に声を掛けてくれた佑真君は私にとっての救世主で。
恋愛対象外になる可能性なんてきっと、……ゼロだったんだよ。
パチッと瞬きをすれば、溜まっていた涙がツーと頬を伝って下へと落ちていく。



