「えっ!?葉月ちゃん、何でいるの?」
「私の付き添いです」
驚く畑野さんにふふっと笑って説明する夕香。その横で私はぽかんとしているだけだ。
当然、いきなり畑野さんと私達が話し出したのに驚いたらしいユリさんに至っては、
「えっ、何?知り合い?」
そう言いながら畑野さんと私達の顔を交互に何度か往復する。
「おう。知り合い」
連絡しないと言った私に会っても、動じずにさらっとそう答えれてしまう所が、私なんかよりやっぱり大人だ。
きっと私なら動揺し過ぎてあたふたするんだろうな。
自分の子供っぽさを再確認しながら小さく溜め息を吐いたその時、ユリさんの目が良い事を思い付いた子供みたいにキラキラと輝き出すのが目に入った。
「そっかぁ。じゃあ、畑野君に後は任せます!」
「ハッ!何で!?」
「何でって彼女達も知り合いの方が話しやすいよ。ね?」
クルッと顔の向きを畑野さんから私へと変えたユリさん。
いきなりユリさんに話を振られた私は「は、はあ」と苦笑いを漏らして言うしか出来ない。



