「まだ佑真君とやらから、連絡は来ないの?」


「……うん」


「葉月からは、連絡しないの?」


「勇気……無い」



自分から連絡する勇気が本当は欲しい。


けど今は、拒絶されたら怖いという思いの方が強いんだ。



「まあ、そりゃそっか。自分の『好き』をわけの分からない理由で否定されたわけだしね」


「……うん」



私にとっては、わけの分からない理由。


でも佑真君にとっては大切な理由があったのかもしれないって昨日思った。


だって佑真君が言う事ってだいたいが小学生の癖に的を射ていたから。



「まっ、でもさ。案外いつもみたいに突っ走ってみるのも良いかもね。思い立ったら即行動でしょ!」


「うーん。考えとく」



思い立っても行動出来ない時なんて無いと思ってたけど、……結構身体が動いてくれない事ってあるんだと気付けたのも佑真君のお陰かもしれない。


まあ、でも今の私は臆病者で。


いつもみたいに突っ走る事も出来ないなんてちょっと私らしく無いとも思う。