恋のお相手は小さな男の子




『まっ、はっちの事は置いといて、葉月ちゃんは俺との楽な恋よりも、悩みの多い険しい恋を選んだんだから、頑張れ!』



まさかの畑野さんからのエール。


でも、畑野さん言った言葉の一つが頭に引っ掛かる。



「悩みの多い険しい恋?」


『そっ』



その続きを促そうとしたが、直ぐに『じゃあ失恋でもしたら、また連絡してよ』と冗談っぽく言う畑野さん。


もし私がさっきの言葉の意味を聞いたとしても、きっと私にその意味を教えてくれないんだろう。



そんな気がした。



……………ーーーーー



結局そんな感じで、昨日の畑野さんとの通話を終えたわけだが。


あの言葉の意味が今になってハッキリ実感出来る。


好きになった相手が自分の事を好きになってくれる可能性があるのなら、毎日が頑張れる。


でも、好きになってもらえる可能性がほぼゼロの場合の片想いは、凄く胸が痛くて辛いんだ。


畑野さんが言っていた通りに、『悩みの多い険しい恋』になっちゃうんだ。



ほんと、……何で私、


……佑真君の事好きになっちゃったかな。



窓の外を見ながら溜め息を漏らすと同時に、授業終了を知らせるチャイムが鳴り響いた。