こんなどうしようもない沈黙を明るい声音で破ってくれたのは、私より大人な畑野さんの方。
『好きな人って同じ学校の奴とか?』
めちゃくちゃ言いにくい。
言いにくいんだけど、折角振って貰った話題に、言えません!なんて言えるわけもなく、ポツリポツリと言葉を紡いでいく。
「……違います。……相手は、……小学生…です」
『小学生!?』
明らかに驚いた声。
ここまで驚かれたら、思わず『ですよね~』と笑って誤魔化してしまいそうになる。
でも、そんな気持ちをグッと呑み込んだ。
「はい。やっぱマズいですかね?」
『あっ、いや。ごめん。マズくは無いと思うよ。ただ、年下だった事に驚いただけ』
「ほんと、年下……ですよね」
自分でも年下過ぎって分かってるんだけど。
でも、もう好きの気持ちが消える事は無いというのも知ってる。
だから、こんなにも頭を悩ませられるんだ。



