そしてその後直ぐにコロッと表情を変えて目をキラキラさせると、グイッと私へと顔を近付けた。
「で、好きな人ってどんな人なの?私の知ってる人?」
答えるのを困ってしまう質問。
好きになった相手が、同級生とか先輩とかだったら、こういう時しっかり名前を言ったり相手の特徴を言ったり出来るんだろうな。
でも今の私は苦笑混じりに、
「夕香は知らない人だよ」
そう答えるのが精一杯だ。
「えぇ、気になる!今度写メ見せてよ!」
「あー、今度ね」
「絶対よ!」
不服そうに唇を尖らせる夕香に今度と言ってはみたものの、その今度は来ないかもしれない。
夕香にとって小学生は赤ちゃんレベルらしいから言いにくいっていうのもあるんだけど。
自分でも少し思ってるんだ。
好きな人が小学生っていうのは、……やっぱりまずいよね。って。
思わず、はぁ…と大きな溜め息を吐いた私の前で、夕香がお箸で摘まんだ唐揚げを口へ放り込みながら、不思議そうな顔をしていた。



