窓際に揺れる、胸下まで伸びた黒髪。
透き通るような白い横顔には
真っ直ぐに伸びた長いまつ毛が、繊細な目元に影を作って。
何つーの?
例えるなら…あれだ、あれ。
「何か、保科って話しかけにくいんだよなぁ。」
「そうか?」
「大人しいしさ、あんま喋んねーし。」
「へぇ。」
そう、強いて言うなら
“雪女”みたいな感じ。
触れたら、溶けちゃいそーな
そんな雰囲気。
「俺はああゆう影のある子がいい。」
そう言った俺に、マコトは呆れた様子で呟く。
「変な奴だなー、お前。」
…ほっとけ。
きっかけは本当に些細な事だった。
でもまぁ、そんなマコトの変な質問のおかげで
俺は雪乃が気になり始めたって訳。
だけど、マコトの言う通り
雪乃はあまり自分を主張するような子じゃなくて。
むしろ、自分から望んで
存在を隠そうとしてるような、そんな風に俺の目には見えた。
だから俺は
雪乃と一度、話してみたい。
そう考えるようになったんだ。

