「珊汰、見てっ!雪!雪だよーっ!」
さっきまでの気持ちは一気に吹き飛んで、あたしは珊汰に駆け寄った。
雪なんてこの地方じゃ珍しい物じゃないのに、だけどやっぱり嬉しくて。
珊汰と見る雪は、これがこの冬初めてだから。
ある意味、あたしにとっての初雪。
「ホワイトクリスマス、だね。」
「……だな。」
二人で並んで、空を見上げる。
次第に大きくなってきた雪の結晶は
しんしんと音を立てて地面を白く彩ってゆく。
「何か、パレードみたいだね。」
「え?」
ボソっと呟いた珊汰に顔を上げると
雪と一緒に落ちてきた優しいキス。
あたしは静かに瞼を閉じた。
「保科雪乃。汝は健やかなる時も病める時もこの俺を愛して、傍に居ると誓いますかー?」
「何それ、順番逆だし!普通、キスはその後でしょ?」
「いーから!はい、誓いますかー?」

