珊汰の好きな所。
それは、いつも優しくてあたしを何よりも最優先してくれる所。
…だけど、だけどね?
一番好きなのは――…
「…っ、珊汰!」
久し振りに呼んだ名前。
ううん、心の中では
いつだって、珊汰に呼び掛けてた。
繰り返される日々と時間の中で、珊汰はいつもあたしの胸の中心に居て。
悲しみも苦しみも
喜びも幸せも
あたしの全てが、珊汰で作られていた。
「…一位、おめでとう。すごいね、一年生からずっと一位なんて。」
泣いてた事が悟られないように、出来る限りの笑顔を見せる。
……泣かない。
泣いたら、珊汰の苦しみ無駄になっちゃうから。
「聞いたよ、マコトくんから…全部。」
だから、珊汰。
あたしにも分けてよ、その苦しみも悲しみも。
二人なら、きっと
大丈夫だから。

