「てかさー、毎年思うけど何でこの時期にマラソン大会なんかするんだろうね。」
「うーん、確かに。」
深夏と二人、ジャージの袖を丸めながらマラソン大会の応援席に向かう。
うちの高校で毎年開かれるこのマラソン大会。
“大会”なんて名目つけてるけど、ただ選手が選ばれるだけで、全校生徒が強請ではない。
応援も参加するもしないも自由。
だけどこれがまたすごく人気で、うちの高校の名物と化してる。
「あー、冬休み終わったら卒業かぁ。」
「そうだね……。」
ポツリと呟いた深夏の言葉に返事を返すと
ふいに聞こえてしまったヒソヒソ話。
―――幸か、否か。
どちらにせよ、あたしにとっていい話ではなかった。

