永遠に....

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放課後

「ねぇ日和、今日生徒会ない??」

「今日はないよ」

「今から悠莉と買い物行くけど行く?」

鈴音が誘ってくれた

「買い物.....」

ふと二人の背後から気配が...

「男性1人ついてきちゃうけどいい?」

その正体は慎司

迎えにきてくれたのだ

「私達は構わないけど...新垣君は大丈夫?」

「別にいいよ」

ニコっと笑う慎司

実は日和にとちって、これが初めて友達との買い物

鈴音と悠莉だけは慎司も認めている

大手会社の親を持つ鈴音と悠莉

新垣家と関わりのある会社

そして、日和の友達だからだ

悠莉の迎えの車に乗って近くの大型ショッピングモールへ


「ねぇこの服どう?」

「...その形が気に入らない」

「...」

日和の服はほとんど慎司好みに決められる

『まぁ決められて変なのじゃないからいいけど...』

日和は思う

「こっちにしろ」

「は~い」

「日和、見てみて~!!この服どう?」

春ニットのモモンガワンピースを着た悠莉が試着室から現れた

「あっ可愛い~似合うよ!」

「本当!?これ買おうかな~」

「止めとけ」

女子の会話をたちきる慎司

「おまえは体型からして、その服は太く見えるしチビが目立つ」

「えっ!!」

「ワンピースならこっちにしろ!とりあえず試着してみろ」

「うん...」

強引に悠莉を試着室に戻す

「すごいね新垣君...」

慎司と悠莉のやり取りを見ていた鈴音

「いつもあんな感じだよ。むしろ優しい方だよ。私の時なんて、心折られるぐらい言ってくるよ....」

「...あんた本当にすごいね」

「?」

「あんな俺様と一緒にいれて、尚且つ手なずけるなんて」

「手なずけるって...子供の頃からの付き合いだしね。高校からとかだったら、絶対無理かも...」

鈴音と服を見ながらしゃべっていると

試着室のカーテンが開く

「このタイプの服着たことないけど、どうかな?」

ふんわりワンピースにスカートにレース付き

「さっきのより似合うかも!」

「やっぱり、悠莉には可愛い系の服似合う」

確かに似合う

「あとベルトはあってもなくてもよさそうだな!帽子はこれか、これで靴はブーツでいいな」

本人お構いなしに、コーディネートしていく慎司

「悠莉、無理だったら無理って言った方がいいよ?」

「ううん、私背が小さいから可愛い系の服は避けてたんだよね。ガキみたいって、言われそうで....男性目線だとやっぱこっちのが良いのかなって思うし...何か自信ついたよ~!ありがと」

「鈴音、おまえはこれ着てみろ」

「えっ私も?」

「慎司??」

「日和はこれ」

「は~い」

何故か慎司プロデュースの試着会になってしまった