永遠に....

「日和、帰りに寄りたいところがあるから」

「わかった」

入学式も無事終わり、慎司は日和をクラスに送ってくれた

「さすが新垣君!!わざわざ自分のクラス通り越して、ここまで送ってくれるなんて、紳士だね」

「日和はいいよね~
新垣君みたいに、カッコいくて優しくて...
そんな彼がいて~」

高校から親友の伊藤鈴音(イトウ スズネ)と安達悠莉(アダチ ユウリ)

この学園で唯一、日和と普通に話してくれる二人

「それに頭も良くて、将来有望」

鈴音は背が高く大人っぽく美人
恋多き乙女

「私も新垣君みたいな人と付き合いたいな~」

悠莉は背が小さくて可愛い系
今時のギャル
なのに、控えめなところがある

「いやいや、付き合ってないから」

「でも、付き合ってるようなものでしょ?」

「...」

日和は何も言えなかった

「そういえば、カッコいかったよ~会長


「...そもそも生徒会なんて、やりたくなかったのに...」

「新垣君がやるって言ったんでしょ」

笑う鈴音

「クラスのみんなが『新垣君がこの学園の生徒会長をやってくれれば、学園も素晴らしく変わる』って推薦されたんだってさっ」

身ぶり手振りで、物真似をする日和

「...それ誰~?」

悠莉は笑った

「慎司のクラスのメガネ君だよ~!そのせいで私は巻き沿いだし...」

「どんまい日和」

「やるからには、やれることをしまくる!」

「権力って怖いね~」

女子三人、キャッキャッとはしゃぐ

ガラッ

「みなさん、席について‼」

今日の学校は午前まで

みんな帰り支度を始める


高校生活もあと一年

このまま何も変わらなければいいのに

最近、日和は思うようになった....