ーーーキーンコーン、カーンコーン。
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「ーー痛っっ⁉︎」
いたたっ……。
私は誰かとぶつかった。
背丈だけを見てみると、175㎝はありそうだ。
それに、着てる服からして
ぶつかった相手は、どうやら男子生徒たったらしい。
「君、大丈夫⁉︎」
私は、彼に駆け寄る。
「ーうっっ…………」
よかった、意識はあったみたい。
彼は、倒れた体を起こした。
頭を抱えている分、何処か打ったのかもしれない。
「君、名前は? 頭痛いの?保健室行く?」
「あんた、質問多すぎ。」
私と初めての会話の一言目がそれですか……。
いや、私も少しは質問多いかなとか思ったよ。
けど、まぁ、いいやって思っちゃっただけだから。
「ごめんなさい、ちょっと焦っちゃってねっ。」
「ふ〜ん…………」
ふ〜ん って……。
「まぁ、いいよ。教えてやるよ。」
彼は、やっと私に名を告げる決意ができたようだ。
「俺の名前は、東(あづま)。頭は痛くないし、保健室にも行かなくていいよ。」
東と名乗る男子生徒は、無愛想に応えた。

