❇︎*黒猫さんに導かれて*❇︎




ーーーキーンコーン、カーンコーン。

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「ーー痛っっ⁉︎」






いたたっ……。


私は誰かとぶつかった。


背丈だけを見てみると、175㎝はありそうだ。




それに、着てる服からして

ぶつかった相手は、どうやら男子生徒たったらしい。




「君、大丈夫⁉︎」



私は、彼に駆け寄る。



「ーうっっ…………」


よかった、意識はあったみたい。
彼は、倒れた体を起こした。


頭を抱えている分、何処か打ったのかもしれない。



「君、名前は? 頭痛いの?保健室行く?」



「あんた、質問多すぎ。」



私と初めての会話の一言目がそれですか……。


いや、私も少しは質問多いかなとか思ったよ。



けど、まぁ、いいやって思っちゃっただけだから。






「ごめんなさい、ちょっと焦っちゃってねっ。」




「ふ〜ん…………」



ふ〜ん って……。


「まぁ、いいよ。教えてやるよ。」





彼は、やっと私に名を告げる決意ができたようだ。




「俺の名前は、東(あづま)。頭は痛くないし、保健室にも行かなくていいよ。」


東と名乗る男子生徒は、無愛想に応えた。