「おー!麗人、準備できてんぞ!」
「てつじサンキュー!助かるわ!」
11時過ぎてるにも関わらず、まさかの兄弟で出迎えてくれた。
「れーちゃん!久しぶり!大っきくなったな〜!俺よりデカいじゃねーかー!」
「うっす!今、180あるっす!」
声をかけてきたのは、てつじの兄ちゃん。
寛治(かんじ)さん。
「ったく、ホントは乗っちゃいけねーんだぞ!見付かんねーよーに行けよ」
タバコに火を付けながら言うてつじ。
「わかってる!」
「「気ぃつけてな!」」
「ありがとー!」
ブォンブォンブォンブォンブォン……
やっべー、ちょーカッコいい。
てつじには、今度ちゃんと言おう。
「これであと30分もしねーでつくだろ!」
ドルルルルルル……
「信号しね」
調子に乗って飛ばしてたら、信号に引っかかる。最悪だ。時間ねーんだよ。

