タンタンタン……






俺は今、何のために走ってんだ?








心の中のもう1人の俺が囁く。









"女を助けるため"














ほんとか?








ほんとだ。








「ハァ…ここ何階だよ…?」












ロビーから走ってきたけど、結構遠い最上階。












「ちくしょー……」












タンタンタン……














なんで見ず知らずの俺が助けるんだよ。
んなの、ほっとけ。














「んなもん…知るか」















俺は、もう1人の俺がキライ。

















もうヤメロ。





何をしようと、俺の勝手だろ?






入ってくんじゃねーよ…










「俺は俺の人生を生きてるんだよ」