ガタガタ…



「れーい」




「「さよ…」」




「ちょーっとまった!藍澤、なんだその挨拶!」




「れーい」




「「さようならーーーー」」





ダダダダダダダダダ…




「あ!コラァあああああ!!!」




「さーて!氷空、陽向、帰んぞ」




ガシッ


後ろから、肩を掴まれた。


こんなドス黒いオーラを出すのは…




「何、てつじ?」




てつじとは、3年4組の担任(英語)


新塚哲治(にいづか てつじ)




ブチッ




「担任にタメ口か?」





「俺、今日稽古あるんで帰りますね〜」





「何時からだ?」 





「1時間後」





今、5時。





「稽古、7時半からですよ!」





陽向ァあああああああ!!!





「ほぉ?俺に嘘つける様にまで成長したか…
麗人ォオオオオオ!!!」






「うげっ!!!」





ダダダダダダダダダっ





「コラァああああ!!!待て麗人!!!」




「だれがオヤジに捕まるかよ!」




今は走りながら、担任のてつじと話してる。




「んな!?俺はまだ、38だ!!!」




「十分オヤジだわ!!!」




つーか、しぶといなー…


さすが、元甲子園球児。



てつじは、俺の親父の親友。




「早く捕まれ!!!」





「るせーな!!!」





♪…♪…♪…





「あ、氷空!?早く玄関こい!帰んぞ!」





『あ、うん。わかった』




「走って来いよ!!!」




『陽向、走って玄関いくよ!』




『えー、てっちゃんはー?』




「んなもん、まくわ!」




『おっけ!今行く!』




「ゴラァああああ!麗人ぉおおお!!!」





甲子園球児から、必死に逃げる俺でした。