実砂と別れた私は、携帯を開きお母さんに電話をした。
「あっお母さん?体調どう?」
『えーと、うん体調は大丈夫よ』
「そっか、病院に寄るし何か帰りに買ってくるけど?」
『病院のコンビニで自分で買えるわよ』
「ダメだよ。ベットから立っちゃいけないって先生に言われてるでしょ」
『はーい、じゃあ果物がほしいかな。』
「果物って」
『桃と林檎と梨がいいな』
「了解、じゃ、大人しく待っててよ」
『はいはい、ふふっ乃夏はお父さんにそっくりね』
「お父さんに似てるとか嫌だよ」
『ふふっ』
「笑い事じゃないよっ。もう、切るよ」
『はいはい』
「じゃあ」
『気をつけて来てね』
「うん」
果物って言ったらスーパーだよね。
さてさて、果物、果物。
果物コーナーきやって来た私はまずは、林檎と梨をすぐに見つかけカゴの中に入れた。
後は、桃だな。
桃ってこんな季節にあったかな?
季節外れだから高いよなあ。
「桃はどこだ」
ちょうど、右の端に桃が置いてあったので駆け足で桃を掴もうとしたら──…。
誰かの手に触れた。
「え?」
「あ」
触れ合った手を見てから相手も同じようにお互いの顔を見た。
あれ?あれ?
この顔何処かで見たような気がする。
「………」
「…」
あっ思い出したぞ。
女たらしの雪路くんだ。
うげっ今さらになってまた、ぎもぢわるいが押し寄せてきた。
吐きそうな感じでいたが…。
すると、雪路くんの後ろから何人かの子供の声が聞こえた。
「兄ちゃん!」
「あきちゃん!」
「にぃちゃ」
あらまっ雪路くんの後ろからすごい早さでこっちに向かってくる。
一旦、雪路くんに挨拶をと思い顔を上げたとき。
「えっ?大丈夫?」
ずっこい青白い顔をした雪路くんが居られました。
正に雪みたいな真っ白。