「助けてくれて、ありがとう!」

僕は起き上がった。そして驚いた。

その人の下半身が鱗で覆われていたからだ。

僕は思った、この人は人間じゃないと。

でも、不思議と怖い気持ちには
ならなかった。

「どうしたの?僕。…怖がってるの?」

首を横に振った。

子供ながら、その人を傷つけてしまった
かのような罪悪感が広がっていた。