「俺は会えて嬉しいよ」
「・・・」
「つらそうで可哀想だけどね」

冗談気味にそう笑えば彼女の目尻が下がる。

「寒くない?」
「熱い。毛布嫌」

そんな彼女の可愛い訴えに苦笑い。

「身体の位置ずらせる?少しは違うと思うよ」

コクっと頷いた彼女は、ベッドの右寄りだった位置を中央にずらすと「ひんやりする」と笑った。

「明日には大分楽になってるから、もう休もう。ちゃんとここにいるから」
「ん、」

小さく頷きながらも、彼女の目はもう閉じかけていた。
悪化してたらどうするか、なんて不安が無いわけでもないけど疲労からの熱ならばそんなには続かないだろう。

又デートにでも誘おう。
いや、しばらくは外出禁止かな。
厳しい母親がいるもんな。