「梢ね、前は季節変わる事に風邪ひいたり熱出したりしてたんだよ。でも大学位からそれが減ってさ、最近は全然なかったから、油断した」
「油断?」
「ぁあ。旅行を止めなかった」
「旅行?」

聞き返しながら、そう言えばどこかの温泉にいると写真を貰ったのを思い出す。

「連勤後にすぐ友達との旅行があって、運悪く旅行後も昨日までずっと連勤だったんだよ。社会人だし仕方ないんだけど、久しぶりにデカイのきて慌てた」
「・・・・・」

多分、俊が言いたいのはーーいつもより少し疲労している身体に友達と旅行と言う彼女にしたら物凄い精神疲労が加わり、追い討ちに仕事でさらなる疲労が入った事で過労を越して発熱を促してしまった。それは俺の管理不足だーーと言う事なんだろう。

こんな時に不謹慎かもしれないが、ちょっと嬉しかったりもしている。
俊が家に呼んでくれたことや彼女の事で頼られたことが単純に嬉しい。

そんなことを思う辺り、俺もこいつらに影響されているんだろうか。