青空の下で

「・・・なぁなぁ。」



あのミステリー小説を取り出そうとしたとき、後ろから肩をつつかれた。



小声で話しかけたのは、きっと彼なりの気遣いなんだろう・・・。





「ん?なに?」



あたしも一応小声で返す。
周りが本に集中してて静かだからね。




「本、二冊持ってるか?家に忘れてきてさ・・・。」


「あぁ、あるよ。小説だけどいい?」



「おう、さんきゅ。」




家から持ってきてあった、時代ものの小説を渡す。

なんでわざわざあたしに・・・?



隣の子に借りればいいのに。





(まぁ、別にいっか)



しおりが破産であったページを開く。





ちょうど主人公が目立ってきたあたりで終わって端だよね・・・楽しみ。




それからあたしは、止めの声がかかるまで、周りの音が聞こえなくなるくらいに集中して読書していた。