「はぁ・・・はぁ・・・っ・・・りゅ、う・・・。」
こんなに全力疾走したのは体力テスト以来で、息があがる。
でも、今すぐに・・・あなたの名前を口に出したいんだ。
ほんの数十M先で、輝いている君の名前を。
「龍ー!!いけー!!負けるなー!!!」
そう叫んだ。
その時・・・こっちを、向いた気がした。
気のせいかもしれない・・・けど、あなたは向いたよね?
そして、あたしだけに向かって。
ケンカ友達でしかないあたしなんかに向かって、
笑った、よね?
なんでそんなことをしたのかなんて、今はどうでも良かった。
はやく君のプレーを見たかったから。
「7番マークしろ!抜かれるぞ!!」
「前前!集中!!!」
一気にペースをあげた龍に、先輩方は驚いていた。
そんなにもすごい才能を持ってたの・・・?
君はもう、ゴールキーパーの目の前にいた。
___ワァアアアア
シュートしたボールは、ゴールネットを揺らしはしなかった。
けど・・・全国で戦ってきた方々に、あんなにも攻めれるなんて。
歓声が起こるのは必然的だろう。

