あの場所で。




そんな彼が



「マスター、もう一杯」



こっちへ振り向いたとき。



「あ...」



「どうも」



...やっと気づいたか。



「あんたもよくここにくるのか?」



「ほぼ毎日来てるよ」



まだ温かいカプチーノを飲んで。



「あなたも?」



「たまに来る」



ふーん、と返事をすると。



「珍しいね。いつも無口な総長さんが人に話しかけるなんて」



マスターが微笑みながら言う。