次の日。 もちろん学校なんて行けるはずもなく。 朝からあの海へと来ていた。 スマホを開くと着信が入っていて。 【今日は学校くるのか?】 とのこと。 無理に決まっている。 服を着ているとあまり目立たないけど、体はアザだらけだ。 【今日は行かないよ】 と返してしばらく海を眺めていた。 景色は変わらないけど、ここは家族の唯一の思い出の場所であって特別な場所。 と言っても母親との思い出ではなく。 実の父親との思い出である。