「あの、あなたは...?」
─嫌だ...
「この子の母親よ。
今日は返してもらっていいかしら?」
─嫌だ...
「えっと...「.....だ」」
「え?」
「嫌だっ....」
"帰りたくない"
「反抗する気!?
帰るわよ!」
「愛結っ...!」
心の底から嫌だと思った。
でもこれ以上反抗したらこのあといつも以上のことをされるかもしれない。
「ご...めん...」
小さな声で楓に向かって言った。
それはちゃんと楓に届いていたらしく、母親の行動を止めようとしたけど。
私はそれを"やめろ"と目で強く訴えた。
そのまま腕を力いっぱいひかれて、アイツの車へと乗せられた。
