あの場所で。


「大和、帰っちゃったね」



「あぁ」



「楓は、帰らなくてもいいの?」



「全然大丈夫。普段は倉庫に泊まってっから。

………帰ってほしいか?」



そう問われて、息を呑む。───いや、そういう意味で聞いたんじゃなかったんだけど……



「っ、いや……別に……」



なんだ私。これじゃあただのツンデレじゃないか。



「そう、か」



曖昧な返事をした楓は、やべぇと呟いて。



「ごめ、ちょっとお風呂入ってくる、ね」



ここに居づらくなった私は、顔を隠しながらリビングを出た。