あの場所で。


楓の方に体を向けると、寂しそうな顔をしていて。


「どう、したの?」


「……消えそう」


「え……?」


「お前がいつか消えそうで、怖くなった」


「消えないから……ずっと傍にいるよ?」


珍しく甘えてくる彼に、心臓がドクドクと鳴る。


「俺、さ」


「……」


「……母親に捨てられたんだ」


え………?