──番外編── 大学生になって、2ヶ月。 結構大学にもなれてきた。 「汐梨ちゃんっ。」 ポンっと背中を叩かれ、振り返る。 「海翔先輩。 どうかしたんですか?」 柴咲海翔(シバサキ カイト)先輩。3年生だ。 先輩は、入学式の時、あたしの落とした鍵を拾ってくれた。 それをきっかけに、少しずつ話すようになった。 「別に。 汐梨ちゃんがいたから、話しかけただけー。」