「悠っ、よろしくね。」


真由は俺の隣の席になった。


「あぁ。」


「えーっ、一条って山本さんと知り合いなの?!」


後ろの席の男子が聞いてくる。


「まぁ。」


「悠のカノジョでーす。」


「え?一条の彼女って、八雲さんじゃなかった?
もしかして、二股?!」


「違う。こいつは…」


俺の言葉を遮り、真由が言う。


「へぇ、“八雲”って言うんだ…。」


やばい。バレてしまった…。