晴れた空。うーん。入学式には、ぴったりだ。私、山原美音は、今日で、中学生になります!
「みおんーおはよう。」
「あー!!!真音おはようー!」
真音。私の心友。幼なじみで、かなり、美人。黒くて、つやつやな髪。パッチリした目。筋の通った鼻。こんなに美人なのに、気取ってない。むしろ、謙虚だ。しかも、頭もよくて、運動神経抜群。
悪いところなんて、あるんだろうか?いや、みつからないな。それに比べて、私は、髪は、パサパサ。目は、それほど大きくないし、スタイルもよくない。ほんと、残念な人間だ。
「あ、美音!!!同じクラスだよっ!」
「え!?ホント??やったー!!!」
クラスは、1年1組。真音と、いっしょなんて!嬉しすぎて、舞い上がる。



「入学式終わったー。」
隣で、真音が背伸びをする。確かに、入学式は長かった。何回あくびをしたことか..。
「ねぇねぇ、山原さん。」
誰だっけ??でも、かなり、美人。真音には、劣るけど。
「なに?」
「あたし、井上奈桜。よろしくね。」
「こちらこそ、よろしくね。みおんて、呼んでね。」
よかったー。友達できて。真音は、真音で、沢山友達がいる。だって、真音は、人気者だから。あたしなんて、ただのおまけみたい。