「緑化委員やりたい人ー?」
先に委員長に決まった俊介がみんなに
聞く。
俺は黙って手をあげる。
「じゃあ、2人で話し合ってくださーい」
2人…か。
まぁ、1人だけなら、俺の威圧で
なんとかなるな。
それにしても、誰だろ?
この俺に挑戦状を叩きつけたやつは。
…誰だ?
うん、知らないやつだな。
「なぁ」
俺はとりあえずそいつに声をかける。
「あ、えっと、、、
結城、だよな?」
「うわ、田部(たべ)がひるんでるぞ!」
周りにいたやつらがこいつを
はやしたてる。
こいつ、田部っていうのか。
「…委員会、どーする?」
「うーん、どーしよっか。」
…もう、威圧かけにいっていいかな。
うん、いいと思う。
いくか。
「あのさー俺ね、超絶、緑化委員
やりたいんだよね〜
俺さ、こーみえて、お花とか大好きなの
よ。」
うわ、俺きめぇ。
まぁ、今はしょーがないか。
さぁ、田部はどーでるんだろ?
「お、俺だって!!!
緑化委員、超絶やりたい!!
お、俺も花…大好きだし!!」
………ん?
こいつ、花って言ったあと、少し間が
あったな。
しかも、その時だけ、俺の目じゃなくて
他のとこみてた。
えーっと、あいつの目線の先だと……
あいつか。
たしか、俺の記憶だと、かわしま ゆな、
だった気がする。
なんで知ってんだろーな。
俺にもわかんねーけど。
こいつはなぜか知ってた。

