｢私がこの世に生まれてきた意味はなんなのか……｣



私の名前は森山こはる

高校２年生。

花の女子高生生活をenjoyしていない。

なぜか。

この歳になって彼氏もいなければ好きな人もいない。

周りにはいつも心配されるけど、私は彼氏を作る気にもならない。

今までできた彼氏には散々騙されたり捨てられたり裏切られたり。

そんな辛い思いをするのにわざわざ作る気にはならないだろう。


｢こはる大丈夫？顔暗いよ？｣

そう話しかけてきたのは、唯一の親友である杉川萌美だ。

萌美は何かと私のことを気にかけてくれていて、一番の私の理解者である。

｢別に大丈夫だよ。って、暗いのいっつもじゃない？｣

｢まぁこはるが大丈夫ならいいけどさ。なんか心配だなぁ……｣

｢へーきへーき。心配かけてごめんよ｣

｢なんかあったらいつでも言ってきなね？｣

｢はーいよ｣

私はだいぶ性格がドライで、冷たいとよく言われる。

ドライな気も冷たくする気もないのだが……

そんな私は今日、実に久しぶりな恋をするのであった……。