先生が話をし始め、ついに恒例の自己紹介。


名簿順ということで俺から。


全く…ついてねぇな…。


俺は簡単に済ませた。


隆、原西も自己紹介を済ませ、瑞葉の前のやつの自己紹介。


「三中からきた宮本大将[みやもとひろまさ]です!ブラバンやります!よろしく♪」


ブラバン!?


なら…瑞葉と同じだな…。


俺はこいつの自己紹介を聞いてから、警戒するようになった。


なんとなく…嫌な予感がしたんだ…。


そして次は瑞葉の番。


「森さん!」


先生が何度呼んでも気づかない。


「森さん!」


「すいません!」


あっ。気づいた。


ボーッとして…本当に瑞葉らしい。


そんなとこも…『好き』なんだろうなぁ。


ずっと昔からあった瑞葉への想いはもう俺の心の中でなければならない…


当たり前の想い。


いつか…振り向いてほしい。


でも今の状況じゃ…とても無理なことはわかってる。


でも七海くんが郁ちゃんを振り向かせたように…必ず…!