悠紀はニヤっと笑った。


「んなわけないじゃん。みんなある程度のラインは越えてるよ。」


「証拠見せてあげる」


そう言って立ち上がると、悠紀は押し入れを開いてごそごそ何かを取り出した。


そして長方形の分厚い本を抱えて私の前に座った。


悠紀は床に本を広げる。


中学の卒業アルバムだった。


悠紀はぱらぱらとページをめくり、個人写真のページを開いた。


すると、アルバムを私のほうに向けて1人の少女を指差した。


「これ、あたし。」