君と描いた日常-負け組女子高生

あかりが教室を出ていったあの日から彼女は、2年になってクラスが変わるまで、学校へは来なくなった。


ときどきは来ていたようだが、悠紀と顔を合わせる事はなかった。


このままではダメだ。悠紀は自分を変えないといけない、と決断した。


みんなと同じでは誰も変化には気付かない。


それなら自分を見下す全ての人間より上手にいってやろう、と思った。


しかし内気な性格を変えるのはそう容易な事ではない。


悠紀は服装、髪型、仕草、あらゆる事を研究して外見から自分を変えていった。


2年になっても悠紀は一人だったが、周りより大人びた生活をする事で気持ちに余裕ができた。


くだらない悪口を言ってくる同級生へも、「この子達は精神的に大人になれないんだ」と見下す事で、だんだん気にならなくなっていった。